はじめに:なぜ今「在り方」が重要なのか
新型コロナウイルスによって価値観が大きく変わった今、多くの人が人生の軸を見失っています。永松茂久著『在り方』は、まさにこの時代に必要な「確固たる軸」の作り方を示してくれる一冊です。
著者・永松茂久とは
3坪のたこ焼き屋から始め、年間1万人が県外から訪れる大繁盛店を作り上げた実績を持つ著者。現在は人材育成のプロフェッショナルとして、累計40万人を動員する講演活動を行い、著書累計150万部のベストセラー作家でもあります。
本書の核心:「どう生きるか」から「どうありたいか」へ
「在り方」の定義
著者は「在り方」を「”こうありたい”と願う思いから生まれる物事のあるべき状態」と定義します。これは単なる生き方ではなく、自分の中の”美意識”なのです。
印象的な3つのメッセージ
- 「やりたいことより、まずはやりたくないことを明確にする」
- 「自己肯定感はまわりのひとがコントロールできるものではない」
- 「脇目もふらず王道を歩く人がやっぱりうまくいく」
実践的な学び:美しい在り方への道筋
肩書きと本質の関係性
本書で特に印象的なのは、名前が肩書きになる生き方についての考察です。著者は「肩書きで人を判断する」のではなく、「その人らしさの一部として肩書きが存在する」状態を理想として掲げています。
王道の重要性
著者が強調するのは、派手なアピールや独自路線ではなく、基本に忠実な「王道」の歩み方です:
- 当たり前のことを当たり前にする
- 感謝とあいさつを忘れない
- 基本的な礼儀作法を守る
現代社会への示唆
自己定義の重要性
「私は○○として、これはやる、これはやらない」という明確な基準を持つことで:
- ブレない軸が形成される
- 意思決定が明確になる
- 周囲からの信頼が高まる
教育への影響
本書の示す「在り方」の考え方は、現代の教育にも重要な示唆を与えています:
- 個性の押し付けではない自己実現
- 基本的な美意識の育成
- 社会性の健全な発達
まとめ:本書のおすすめポイント
特におすすめな読者層
- 20~30代の若手社会人
- キャリアの方向性に悩む人
- 自己の軸を確立したい人
- リーダーシップを学びたい人
実践的価値
本書の真価は、理論だけでなく実践的な指針を示している点にあります:
- 具体的な行動指針
- 日常生活での適用方法
- 段階的な成長プロセス
最後に
混迷の時代だからこそ、「在り方」を見つめ直すことが重要です。本書は、読者一人一人が自分らしい「美しい在り方」を見出すための、確かな道標となるでしょう。
【書籍情報】
- タイトル:在り方
- 著者:永松茂久
- 出版社:サンマーク出版
- 発売日:2020年11月17日
- ページ数:224ページ
- ISBN:978-4763138651
感想
読み始めは、
やっぱり逃げることはダメだ
とか
弱い自分を肯定することになります
とか
なかなか気の強いことを書くなぁと
思っていました。
ごめんなさい、永松さん。
そんなことないです、とってもいい本です。
「私は〇〇として、これはやる、これはやらない」
を決めることが
どれだけ
自分の在り方を定義づけられ
美しいひとになれるのかが
よくわかりました。
特に名前が肩書きになる生き方を
という部分は、すごく納得。
私も肩書きが欲しくなってしまうことがあります。
肩書があれば、自分の意見は通してもらえるんだと
そう思うこともあります。
でも、そんなの寂しくないですか?
私は今仕事では1番下っ端の
主事、という立場ですが、
主事のゆるゆるさんと思われるより、
ゆるゆるさんって主事なんだ
と思われた方が、
自分の本質を見てくれている気がします。
そのためには、やはり自分で決めた
『在り方』が必要で、
それは人生の主軸にもなるのだと分かりました。
そして、
ゆるゆるさんって主事なんだ
と思われるためには
エッジの効いた目立つことをするのではなく、
王道を一生懸命やって、
当たり前のことを当たり前にやり、
感謝やあいさつ忘れないといった
昔から言われていることをやるだけだ、と
気付かされました。
目立たないといけないのでは
他の人とは違いことをしなくてはいけないのでは
そんな考えを持つ人が増えている今
もう一度美しい在り方、ただずまいを
みんなで考えたいです。
教育の原点なんかにも
関わってくるのかもそれません。
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